戦後六十年の大きな節目の年が終わろうとしています。今年一年のご支援につき心から御礼申しあげます。とりわけ本年は突然の解散・総選挙がありました。「民主党に政権交代を!」と訴え、党幹事長として全力で戦いましたが、大敗北を喫しました。私自身も比例代表区での復活当選と不名誉な結果となりました。責任を痛感しており心からお詫び申しあげます。その中、本人不在という選挙を初めて戦ったわけですが、皆様にはかつてない大きなお支えをいただき、七度目の国政に送っていただいたことを、改めて心から御礼申しあげます。
さて総選挙では、小泉自民党は「改革を止めるな」「官から民へ」と声高に叫ばれ、多くの皆様が共感されました。しかし、最近の官から民への議論・風潮を見ていると、経済面と社会面での規制を峻別することなく、緩和・民営化の大合唱の中に全てを巻き込んでいます。
大きな社会問題として、建物の「耐震強度偽装」がありました。高度な専門知識を必要とする耐震強度の検査実務を民間委託すること自体は当然です。しかし、検査の監視責任までもが民営化されたような実態になっていたとすれば由々しきことです。建物の安全については、国(官・公)が責任を負っていることは言わずもがななのです。
また郵政民営化法案が成立しましたが、今日までの国民からの三百兆円を超える資金が、財政投融資などに使われ、ムダかつ不透明に使われて、不良債権化されている可能性が充分あります。さらに道路公団やその他特殊法人での行政の失敗責任まで民営化され、うやむやになることは到底許されないはずです。ここに官から民への大義のもと、「責任の民営化」という悪巧みが透けて見えてきます。
本来、改革では、経済活動は、公平な基準、公正なルールのもと、限りなく自由であり、官による規制は原則廃止されるべきです。一方、国民にとって安全・安心は国によって守られるべきものであり、その実現に向け、社会的規制は強化もありうるのです。私たちは、「良い民営化」「してはいけない悪い民営化」をしっかり議論し、一つ一つ厳しくチェックしていく必要があるのです。
最後に、幼い子どもが被害に遭う凶悪犯罪が立て続けに起きています。幼い子どもをどのように守っていくかは当然ですが、なぜ異常とも思える人間を日本の社会が次々と生み出すのか、この社会土壌こそがわが国の将来にとって深刻なことなのです。来年に向け取り組むべき最も重要な課題の一つです。
それでは新年を迎えるにあたり、良い一年でありますことをご祈念申しあげます。
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