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活字情報と電波情報
  内閣の支持率が報道される。 そして世論の高い支持……という表現がしばしば使われる。世論はどう形成されるのだろうか。TVが世論、とりわけ政治分野に大きな影響を与えることは、かねてから云われているが、最近は、TVが世論を左右しかねない状況になっている。

 情報を、ほぼリアルタイムに、映像とともに国民に判断材料として提供するのだから、その責任はきわめて重大である。
 TV、いわゆる電波情報は(1)即時性 (2)映像 (3)繰り返しなど、新聞、週刊誌、雑誌、など、いわゆる活字情報にない特徴でその威力を発揮する。

 平成五年七月十八日施行の総選挙で自民党惨敗過半数割れ、国民の関心は、細川日本新党と武村さきがけ両党が、自民との連立を選ぶか、非自民連立を選ぶかの一点に集まった。朝八時、九時、十時、両氏が順次出演する報道番組は、局が違うにも関わらず、さながらリレー討論、会見の様相を示し、八時の慎重姿勢から、十一時頃には大きく連立に踏み込んだ癸言に変化し、この日を契機に、八月九日の細川連立政権誕生に至った経過は、TVが政治を動かしたともいえ(1)の特徴が遺憾なく発揮された出来事であった。また、新聞が同じ記事を二度と載せないのに対し、TVは(2) (3)の特徴によりイメージの浸透定着を容易にしている。

 このように世論形成に大きな影響力を持つTVは、当然ながら、厳しい倫理観、社会を正す正義感と使命感、責任感、そして見識が特別強く高く求められる。

 小泉内閣はワイドショー内閣だとよく言われる。この種の番組が政治を身近に引き寄せた功績は大であるが、放送する以上大きな影響力を持ち社会的責任は大であることは他の報道番組と同じである。間違っても視聴率さえとれれば、という物差しが優先することのないよう願うものである。

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